2013年10月23日水曜日

【営業】大切なことはすべてIR情報が教えてくれた

友人(いや、向こうからしたらまだ「知人」かもしれないがボクは友人だと思い込んでいる)が、営業フェーズや案件を固めていく際にとても役に立つノウハウをブログに書いていました。

2つの愛を守るために立ち上がった、ディレクターの仕事効率化②

で、ボクは最近こっちのブログはかなり放置気味で、あっちのブログでクダラナイことを書くことに命を燃やしているんですけど、そうか、ボクもいい歳だし、ちゃんとしたこと書かないといけないなぁ、と急に恥ずかしくなってきたので、当たり前だと思ってたけどこれってどう?的な営業ノウハウを書いてみようかな、と思います(割にタイトル釣り気味)。

事前の情報収集に命をかける

これから書くのは、例えば問合せを受けて、あるいは紹介されて初めて先方の企業にお話を伺いに行く場合を想定しています。
大枠の流れは、先述の友人(知人じゃなくて友人だもんね)のブログに書いてあることを実践すれば良いので、ここではその中の「情報収集」について少し掘り下げてみようと思います。

さて、初めて問合せを受けてその企業に訪問する前、当然その企業のことや業界全体のこと、競合のことは調べていくかと思います。ただ、まだ案件の影や形もハッキリしない時、事前の情報収集って何をすればいいのでしょうか

ボクがよくやっていたのは、先方のホームページ、特にIR情報とトップメッセージをくまなくチェックする、という方法です。

上場企業であれば必ずHPでIR情報を出してくれていますね。IR情報のページで、決算説明会の資料や、短信資料なんかを開いてみると、
  • 中期経営目標がこれなんですが、
  • この事業は去年から順調ですけど、この事業は去年より悪くて、
  • 原因は販管費が嵩んでしまったからでして、
  • ですからそこを重点的に改善しまして
  • さらに新規需要が見込まれるこの事業にも積極的に力を入れていきまして
  • 全体として目標に向けて順調に推移しております
的なことが暴露されていますね。

つまりここで「販管費を削減するようなソリューションに興味あるかもな」とか、「新事業についてこの辺の関連情報を持って行くとウケるかなぁ」などと仮説を立てることが出来ます。

さらに同業他社のものと比較して見たりすると、その企業の特色がより浮いて出てくるので(というか比較して初めてわかる)、とにかく多くの企業のIR情報を見てアレコレ考えてみると良いと思います。

※決算書読むのが苦手だ…という方は、簡単にでも読めるようになるとより具体的にその企業が抱える課題が見えてくるので、ぜひ学習されることをお勧めします。
ど素人が読める決算書の本(Amazonへ)
あとは上場企業の場合だと企業価値検索サービス Ullet(ユーレット)とかが便利ですね。


そして2つ目のトップメッセージ 未上場企業でIR情報が載っていなくても、経営者のメッセージというのは大抵掲載されていますね。
たとえばそのメッセージの中に「ホニャララへ挑戦し」とか「ナンチャラの改革を実行し」とか書いてあれば、それは即ち「ホニャララという状態に早くなりたい」「ウチの課題はナンチャラ」と言ってるようなもんですから、それをベースに仮設を立てていけば良いわけです。


事前の情報収集に命をかけた感をふんわりと出す

さて、そうやって集めた情報で仮説も立てて、いざ先方の会社へ。俺の情報収集力と仮説力を見せつけてやるぜ!と意気込んで行っても、残念ながら大抵ハズします。俺のあの1時間は何だったの?というぐらいにハズすことなんてザラにあります。

そりゃ先方は毎日その課題や目標のことを考えているので、話はもっと先に進んでいて当たり前ですよね。

ただ、例え仮説が全部ハズレても、そうやって事前に情報を収集しているだけである程度業界知識が(一夜漬けレベルであっても)頭に入りますので、初めてのお客さんと話す場合もスムーズになりますし、専門用語などの不明点が少なくなっている分、無駄な質問(先方にとっては常識的なこと)をすることもなくなりヒアリング精度も上がります。

そして何より、「事前にガッツリ調べてきた感」をそこはかとなく出せると、先方のテンションも上がってきます

ポイントは、そこはかとなく出すことで、どういうことかと言うと、先方のお話を聞きながら相槌を打つ際に「(ライバルの)○○商事さんも確かそうでしたよね」と挟んでみたり、「ホニャララっていうのを実践されてるお客様がいらしたんですけど」など、相手の頭の中にあるであろうキーワードを差し込みつつ話す。
そうするだけで、先方は「あ、しっかり調べてきてるな」と感じ取ってくれますし、もう少し突っ込んだ情報を出してくれるかもしれません。

間違ってもやってはいけないのは、自分で立てた仮説を話しまくること。これはただの自己満足なので、「せっかく調べたし考えたんだから言いたい!」という気持ちをグッとこらえて、キーワードを差し込みながら先方にお話してもらう。そうするといつの間にか「あの人は分かってるな」なんて思ってもらえて、営業で一番大事な「信頼感」も生まれやすくなります。



以上、長々と当たり前のことを書いた上に、内容がタイトルからどんどん逸れていって結局別のことを書いたような気がしますが、また気が向いたら(もっと長々と)書いてみようと思います。

あとがき

営業はよく、恋愛というか、女性を口説くのと同じ、と例えられたりしますね。接触頻度を少し高めて存在感を示す、とか、相手の期待してそうなことを事前に準備しておく、とか、人の心を捉える、という意味では共通的なノウハウが多いですね(たぶんね)。
でも、今回の「初めて訪問する前の情報収集」ノウハウに関しては、実践するとただの気持ち悪いストーカーまがいになるので、絶対に恋愛には応用しないでくださいね。

ただ、友人(間違いない)のブログにもあるように、やはり必要なのは「愛」ですよね。声をかけてきてくれた先方を愛し、感謝の気持ちで向かい合えば、良い関係が築ける。はず。

0 件のコメント: